仕事を何でも野球に例える上司の話
高校野球を見ていて、ふとある上司を思い出しました。
私の入社当時の経営企画本部長。
その方は、○○商事から出向で来られていた方で、総合的な経験と知識に長けた方でした。
ここでは、「S本部長」としましょう。
S本部長は、管下の部門から上がってきた案件を判断する立場にありましたが、それを検討する中で、わからないことがあるとこのようなことを言っていました。
「それ、野球でいうとどういうこと?」
S本部長曰く、本当に理解して、人に説明できるのであれば、野球にたとえて説明することもできるだろう。そして、自分は野球だとすべて理解できる。と。
ここでは、私が覚えている限りの「仕事→野球」への変換例を紹介します(笑)
シチュエーション①
ある日、管下の部門のどちらが担当を持つか意見が割れる案件がありました。
もともと複数の部門からプロジェクト的にメンバーを集めて結成した案件だったのですが、予算管理などの運用面の問題で、正式に管轄部門を決めようということになったのです。
その際の、S本部長のセリフ。
「せっかく打ち取ったのに、ポテンヒットになるぞ。」
ポテンヒットといえば、野手の守備範囲の間にぽとっと落ちてしまうヒットですね。
お互いがお互いを信じるがあまり、自分の手を引いてしまうことから発生します。
会社組織でこれが起こると厄介です。
ランナーをためるのは、会社にとって爆弾を抱えるようなもの。
しかもせっかく打ち取ったバッターを出塁させるのは、ベンチ(経営陣)からする
と一番嫌なパターンです。
って感じの話をされていました(笑)
シチュエーション②
システム部がとあるインフラ系システムの導入を検討していました。
自社サイトの接続スピードとセキュリティが同時に向上するというもの。
そこでS本部長「これ、野球選手でいうとどれぐらいすごいの?」
システム部担当者「4番ピッチャー大谷翔平です」
S本部長「それはすごい!よし、採用!」
みたいなこともありました笑
シチュエーション③
ある業績発表のとき、うちの株価がガクッと下がったんですね。
管下の部門にIR部門があったのて、当然S本部長はその理由を聞かれます。
経営会議の場でこう言いました。
「イチローが絶不調でも、みんな信頼しますでしょ? DeNA倉本が猛打賞でも信頼できないでしょ? 株価もそうなんですよ!」
一同「???」
要はですね、一時的な結果ではなく、本質を見ろよってことが言いたかったみたいです笑
なんでもわかりやすく説明するってことは大切ですね。
S本部長から学んだことはたくさんありましたが、印象的だったエピソードの紹介でした〜